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AI(人工知能)を搭載したアプリについて、用いられている主なAI技術を解説したうえで、AI技術を搭載したアプリの具体例を12選紹介します。

 

AI(人工知能)搭載アプリとは

AI(人工知能)搭載アプリとは、AI技術を搭載したアプリのことです。

ディープラーニングなどの機械学習を用いることで、従来のアプリには叶わなかった処理を実現しています。

 

人気のAI搭載アプリには、顔を認識して瞬時に加工する画像加工アプリ「SNOW」や、

AIロボットとの会話を通してメンタル面の健康分析を行うコミュニケーションアプリ「SELF(セルフ)」、

学習履歴から最適なカリキュラムを構築してくれる学習支援アプリ「SANTA TOEIC」などがあります。

 

AIアプリに使われている主な技術

 

AI搭載アプリに使われているAI技術には、主に次のようなものがあります。

 

音声認識:音声入力を可能にする

音声認識とは、音声で入力されたデータを認識して処理し、結果をテキスト化したりや音声によって出力したりするまでの一連の技術を指します。音声認識は、大まかに次のようなプロセスで行われます。

 

  1. 音声データをマイクなどの集音機器を通して入力
  2. ノイズや雑音などの不要な音を処理
  3. 音波から音素(※)を特定する
  4. 特定した音素をもとに単語へ変換する
  5. 単語を文章へ整形してテキストとして出力

音声認識の精度は、特に音素を単語や文章に変換するための「音声認識辞書」に左右されます。

 

近年は、ディープラーニングを用いた機械学習により音声認識辞書の質が向上しており、会議や取材を自動で文字起こしするツールに利用されるなど、活躍の場が増えています。

 

※音素……言語学や音声学的に、同じ音として扱う音の最小単位。日本語の音素は、母音の「あいうえお」、撥音の「ン」、23種類の子音がそれぞれ音素として扱われます

自然言語処理:機械に言葉を理解させる

自然言語処理とは、人が普段使っている言葉を機械で処理するための技術です。高精度な自然言語処理技術を搭載したAIアプリは、人と会話する感覚でコミュニケーションが可能になります。

 

人が普段使用している自然言語に対して、機械が認識できる言語をプログラミング言語といいます。両者の違いは、言葉の曖昧性があるかどうかです。

 

答えが常にひとつに定まるよう記述されるプログラミング言語に対して、自然言語はそのままでは多様な解釈が可能な曖昧さを持っています。

 

人は言葉がもつ意味や状況、文脈などから解釈を絞り込みますが、機械は意味による判断ができないため、自然言語処理の技術が必要になるのです。

 

自然言語処理では、大量の言語データを事前に用意したうえで、入力されたデータにさまざま言語解析を行い、言語を形式化して認識します。

 

画像認識:顔や物体を認識する

画像認識とは、入力された画像のパターンから、そこに映ったものが何かを機械が識別するための技術です。

 

バーコードや指紋認証など、形の決まったものの認識を行う技術はこれまでにも存在しました。

 

既存の技術との違いは、近年注目される画像認識技術は、ディープラーニングの併用により「人の顔」「動物」といった複雑で曖昧な物体まで認識することが可能になった点です。

 

たとえば人の顔の場合、何千枚という膨大な顔写真のデータを読み込むことによって、「眉と目が2つずつ、真ん中に鼻があり、その下に口がある」という大まかな共通点を学習し、「人間」に該当するルールを自ら構築していきます。

AI搭載アプリの具体例12選

 

続いてAI搭載アプリの具体例を紹介・解説します。

 

AI搭載アプリ①顔認証で写真を自動加工する「SNOW」

「SNOW」は、ネイバーの子会社、Snow Corporationが提供するスマートフォン向けAI搭載アプリです。

 

スマートフォンのカメラで撮影した画像に対し、画像認識技術を用いた顔認証システムにより人や動物の顔を自動的に認識。任意のフィルターを選択することで、半自動的に加工・合成などを行います。顔認証システム部分は、中国のAIベンチャーSenseTimeが手がけました。

 

Snow CorporationではSNOW以外にも、食べ物を魅力的に加工するFoodie、1枚の写真から自分に似た3Dアバターを簡単に作れるZEPETOなど、スマートフォンのカメラを利活用したAIアプリを多数提供しています。

 

参考:SNOW Service|snowcorp.com

AI搭載アプリ②顔の造型を採点する「HumanAction」

sensetime

SNOWの顔認証システムを手掛けたことで知られるSenseTimeが、人の顔を採点する「HumanAction」というAI搭載アプリを開発。同アプリは、東京ビッグサイトで開催された第2回 AI・人工知能 EXPOにて披露されました。

 

SNOWと同様の顔認証システムを用い、顔のパーツのバランス、肌の状態、輪郭などの情報にもとづいて点数を算出します。採点のもととなるビッグデータには、SenseTime本社のある中国で数百万人の顔写真を撮影したものを用い、それらの画像データにスタッフが年齢とともに点数をつけて機械学習させたといいます。

 

早期のサービス化は考えていないものの、婚活アプリなどと連携し、同等のスコアの異性をレコメンドすることでマッチング率を高めるなどの取り組みを想定しているとのことです。

 

参考:AIで“イケメン度”採点 「SNOW」のセンスタイムが開発 婚活アプリに応用も?|ITmediaビジネスONLINE

AI搭載アプリ③AIとの会話を通してメンタルケア「SELF」

self

「SELF(セルフ)」は、SELF株式会社が提供するスマートフォンアプリです。AIロボットとコミュニケーションすることにより、メンタルケア・自己分析・生活管理などの効果が期待できます。

 

会話するAIは複数の種類が用意されており、メンタルケアAI・情報検索型AIといった役立ち要素の強いものだけでなく、猫型AI・美少女AI・イケメンAI・キャラクターAIなど、エンタメ要素の強い見た目のものまで揃っています。

 

同社では、個人ユーザー向けのSELFのほか、BtoB向けのSELFTALKも提供。

 

こちらは、サービス提案を顧客ごとに最適化することにより、サービスやコンテンツの利用率向上を目指します。

 

参考:SELF AI(セルフ)|人工知能(AI)と会話できるアプリ:SELF(セルフ)

AI搭載アプリ④短期間でスコアを伸ばす「SANTA TOEIC」

santatoeic

「SANTA TOEIC」は、株式会社Langooの提供する英語学習支援アプリです。

 

53万人の学習データをもとに機械学習したAIチューターが、ひとりひとりに最適なカリキュラムを構築し、短期間でのTOEICスコア向上および目標スコア達成をサポートします。

 

利用ユーザーの平均スコアデータは、20時間で107.6点の上昇。ビッグデータに基づいたカリキュラムにより、自分に必要なポイントだけを集中して勉強できるため、短期間でも十分な結果が得られるのだといいます。

 

学習を進めると、都度その時点での本試験想定点数を表示する機能もあり、その精度が高いため学習量を調整しやすい点も好評です。

 

参考:TOEICスコアを最速アップ,SANTA TOEIC|Santa Toeic

AI搭載アプリ⑤営業トークを評価して訓練する「ロープレAI」

 

nissay

日本生命保険では、営業職員の業務効率化のため、営業トークをAIで自動的に評価するアプリを開発。同アプリを搭載したスマートフォン5万台を、営業職員向けに導入しました。

 

同機能は「ロープレAI」と呼ばれ、ロールプレイング――つまり商談を想定したやり取りの反復によって接客スキルを磨く研修方式を、AIによってサポートするものです。

 

営業職員が商談の様子をスマートフォンのカメラで撮影すると、その内容を、表情・ジェスチャー・トークの速度・明瞭さなどにもとづいて評価します。評価後は不十分だった点についての指導が入ることで、個人の研修でも一定のスキル向上が見込めます。

 

参考:
営業トークの「威力」をAIが判定、日本生命がアプリ搭載スマホ4万台を職員に導入|日経 xTECH
日本生命様の営業職員に向けて各種サービスとスマートフォン約5万台を提供 : 富士通

AI搭載アプリ⑥ARとAIによる仮想メイク「YouCamメイク」

youcammake

台湾発のアプリベンチャー・パーフェクトは、AR技術とAI技術を搭載した仮想メイクアプリ「YouCamメイク」を開発しました。

 

同アプリは個人で利用できるだけでなく、老舗百貨店の高島屋に導入され、店頭カウンセリングの強化にも活躍しているとのことです。

 

YouCamメイクでは、リップ・アイシャドー・アイライン・マスカラ・チーク・ファンデーションなど各種化粧品を、色・タイプに分けて100種類以上をライブラリ化。試したいメイクを選択すれば、スマートフォンで映した顔にメイクをシミュレーションすることができます。

 

同アプリを含むパーフェクトの手掛けるアプリのダウンロード数は、2018年時点、世界で3.5億にも及びます。

 

参考:
化粧品店頭カウンセリングツールとしてARメイクアプリ「YouCamメイク」を髙島屋が導入|valuepress
パーフェクト、メークアプリが3.5億ダウンロードを突破|週刊粧業オンライン

AI搭載アプリ⑦似合う髪形を提案する「AI STYLIST」

aistylist

株式会社アースホールディングスは、スマートフォンのカメラで写真を撮影するだけで似合う髪形を提案できるアプリ「AI STYLIST」を開発しました。

 

大手ヘアメイクサロンであるアースが持つヘアカタログデータを活用し、顔立ちや顔型から似合う髪形を提案します。

 

またあわせて似ている芸能人も判定することで、ヘアカタログだけでは対応できないニーズへの回答を用意しているとのことです。

 

参考:
似合う髪型提案アプリ「AI STYLIST」リリース! | 美容室・美容院アース ヘアサロン
似合う髪型提案アプリ「AI STYLIST」Android版リリース! | 美容室・美容院アース ヘアサロン

AI搭載アプリ⑧着回しコーディネートを提案する「XZ」

xz

株式会社STANDING OVATIONが運営する「XZ(クローゼット)」は、手持ちの服を登録すると、そこから着回しコーディネートを提案してくれるAI搭載アプリです。

 

XZでは、ユーザーがクローゼット内に保有するアイテムのビッグデータを活用することで、クローゼットの傾向を解析して持っていそうな服を自動的にレコメンドするなど、パーソナライズの強化に努めています。

 

持っている服の登録は手動で行えるほか、ECの購入履歴からインポートすることも可能です。

 

参考:AIがコーデ提案してくれる、世界最大級のオンライン・クローゼット「XZ(クローゼット)」ユーザーの手持ち服のデータ登録数が”1,000万点”突破!|PR TIMES

AI搭載アプリ⑨1分でスイングチェックができる「GOLFAI」

golfai

NTTドコモのリリースした「GOLFAI(ゴルファイ)」は、ユーザーの撮影したゴルフスイング動画を、映像解析AIが診断するアプリです。

 

映像を解析した情報から、姿勢情報やクラブヘッドの軌道を自動的に表示し、理想的なスイングとどのように乖離しているかを評価。

 

スイングの弱点やスイングタイプを診断して、パーソナライズされた指摘やレッスン動画により、効率的な上達が見込めます。

 

2020年現在は無料でアプリを利用することができ、ユーザーの実際の反応を見つつ今後の機能拡充を検討しているとのことです。

 

参考:
NTTドコモのAIゴルフスイング診断アプリ「GOLFAI™」がリリース|ゴルフサプリ
GOLFAI|スイング動画×AIでゴルフの新たな楽しみ方を提案

AI搭載アプリ⑩AIと話しながら自分と向き合う「emol」

emol

emol株式会社の開発した「emol(エモル)」は、AIロボとの会話を通して、自分の感情やメンタルをコントロールすることを目的としたアプリです。どこで何を感じたかを記録することで、自身の感情の変化を振り返って客観的に把握することができます。

 

自由に会話できるチャットモードのほかに、「リラックスしたい」「ポジティブになりたい」「悩みを明確にしたい」などの会話パターンが計6種用意されており、AIの質問に答えるだけで会話を進めていくことができます。

 

第一生命とのコラボレーションにより、AIロボがユーザーごとに最適な保険商品をレコメンドするキャンペーンなども実施しています。

 

参考:
emol(エモル)
アシスタントAIロボと会話して自身のメンタルをコントロールするiPhoneアプリ『Emol(エモル)』リリース|PR TIMES

AI搭載アプリ⑪好みに合った献立を提案する「conomeal」

nichirei

冷凍食品・冷凍野菜などを取り扱うニチレイでは、味の好みを分析して献立を提案するアプリ「conomeal(このみる)」を開発、2020年9月よりβテストを開始しました。

 

同アプリでは、食に対する価値観や嗜好性を、気分・環境といった定性的な要因も踏まえて分析して、利用者の好みに合うメニューの提案を行います。

 

従来の提案型AIでは、食材の購入履歴などといった過去の実績データを利用していたのに対し、conomealでは心理的要素を分析材料として用いる点がユニークです。

 

参考:
食嗜好分析システム「conomeal(このみる)」ならびにつくりおき献立提案アプリ「conomeal kitchen(このみる きっちん)」開発のお知らせ
conomeal(このみる)| おいしいを、わたしらしく。

AI搭載アプリ⑫撮影した花の名前を教える「ハナノナ」

hananona

「ハナノナ」は、千葉工業大学の人工知能・ソフトウェアの研究プロジェクトで作られた、カメラで撮影した花の名前を教えてくれるAI搭載アプリです。

 

判定できる花の種類は2020年時点で770種。画像データベースImageNetに登録されている花の画像と、ネットで直接集めた花の画像、計35万枚の画像を使用しています。

 

スマートフォンアプリ上では、フィルターの精度を調節する機能があり、調節することでより可能性の低い候補を表示することもできます。

 

アプリ自体はブラウザからも利用できますが、ブラウザ上ではフィルター機能を使うことはできません。

 

参考:Hananona – Flower Recognition Service